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なぜ日本人は英語が苦手なのかを考える

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最近では、小学校から英語教育が始まり、中高で6年、そして大学に進学する場合はそこで3~4年と合計で約10年以上も勉強するにも関わらず、それらの学校の勉強だけで自然な英会話が出来るようになる人は少ない。

普通の数だけ間違いがある

みなさんの周りに、こんな知り合いはいないだろうか?

おしゃべりが大好きで、いつも大きな声で誰にでも気さくに話しかけ、誰とでもついつい長話になる傾向があり、そのせいで、その人と一緒に行動していると、当初の目的を達成するまでに予想以上に時間がかかってしまうちょっと迷惑な人。

もしそんな知り合いがいたら、こう思ってほしい。

この人の真似をすれば、英語が上達するに違いない。

僕はこれまでの人生でこういうタイプの日本人に数人出会ってきた。

僕の経験上、こういうタイプの人は、たとえ英語の知識が全くなくても外国人と意思疎通が出来てしまうことがある。

なぜかというと、この特徴は外国人の欧米人や西洋人の性格に近いからである。

誤解を招かないように言い換えると、間違えを恐れていないからということだ。

僕の出会ってきた欧米人や西洋人の多くは、それぞれが個々の価値観を優先して生活していることが多く、「大多数の意見がAだから、わたしもAにしよう」といった、日本人にありがちな、みんなと同じが正解という志向の持ち主は非常に少数派である。

そういう文化の中で生活すると、自然と個々を尊重することが当たり前になる為、「普通こうあるべきだよね」といった一般論という概念を基準として相手とコミュニケーションを取ることはそう多くはない。

一般論という基準がなくなるので、何かと比べて間違っていると考えることが機会が少ないのだ。

こういう環境であれば、そもそも自分の言動が間違っているかどうかを、さほど気にする必要がなくなる。

もちろん、常識は存在するし、法律も非常に厳しい国もある。

しかし、個性を尊重するということも常識だと考える傾向が非常に強いのも事実なのだ。

これは実は、日本人が英会話を学ぶにおいて非常に大きなポイントだと僕は考えている。

英語の話ではないが、僕は昔学生の頃、勉強することが本当に大嫌いだった。

しかしその一方で、いつもやりたいことがはっきりとしていて、常にそれに打ち込んでいたタイプだったので、本当に勉強をしなかったが、焦りもなかった。

学校で得た知識で将来食べていこうなどと考えたことはなく、全くそこで勝負していなかったのだ。

テストの結果に関しては、赤点なんて当たり前だし、0点なんてことも珍しくなかった

でも、全く恥ずかしいとも思っていなかったので、堂々とクラスメイトに答案用紙を見せては「やばくないこれ!?」と笑いながら話していた。

しかし、もし僕が他の大多数と同じ感覚で生活していて、学業に重きを置いていたら、こんなこと恥ずかしくて出来なかったであろう。

さて、そういうことを踏まえて日本の英語の事を考えると、僕は、多くの日本人が英語が苦手な大きな理由の一つは、間違いを恐れて完璧な英語を話そうとしてしまうことだと思っている。

そしてこれは、日本の教育方法が、英語を座学として数学のように一つの答えを導きだすようなやり方をしていることが問題だと考えている。

そもそも語学とは、コミュニケーションツールである。

では、コミュニケーションの方法に必ずといった正解はあるだろうか?

僕はそうは思わない。

仮にあるのであれば、各分野に正解のコミュニケーションのテンプレートを用意して全員それに従って行動すれば、仕事も恋愛も必ずうまくいくことになってしまう。

ただ、こうとは言えるかもしれない。

実は正解だらけ。

選択肢が多すぎるのだ。

それなのにも関わらず、机の上に教科書を広げて、各シチュエーションにおいて一つだけの答えを教えられる。

そして、無数に存在する様々なシチュエーション下で行われるコミュニケーションの中で、学校で教えられた、たった一つの答えを導き出さないと、「あの人間違っている」と言われてしまうのだ。

そりゃあ普段外国人と話さなければいけない状況がほとんど存在しない日本において、わざわざ無駄に後ろ指刺されるリスクを背負って、英語を自分の口から発っしようと考える人が少ないのも納得である。

このように、あくまでこれは僕の経験からくる考えの一つだが、もっと英会話を気軽に捉えるべきだと僕は思っている。

僕は現在、さほど問題を感じることなく英語で外国人とコミュニケーションが取れる。

もちろん、いまだにスムーズに言葉が出てこないときもあるし、発音や文法もたくさん間違う。

でも、海外で働いていたこともあるし、現在も雇用主という立場で外国人アルバイトで採用している。

僕の知り合いの外国人で、こんなことを言っていた人がいた。

完璧に話そうとして、難しい言葉を選んだりしている日本人を見ると、外国人からするとスキルを見せびらかそうとしてるように見えたり、見下されていると感じることもあると。

海外では、ありのままの自分を受け入れてくれることが多いと感じる。

自分を偽らずに素直な自分をそのまま表現することが、一番正解なコミュニケーション方法なのかもしれない。