
この記事では、ChatGPTを英語学習に有効活用するおススメの方法をご紹介します。
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【ChatGPT】とは?
【ChatGPT】自身に質問してみた
2022年11月に、OpenAIというAI研究所がリリースした、まるで実際の人間と会話しているかのようなやり取りが可能なAIチャットボットです。
リリースから約3か月、今日の時点(2023年2月)で、すでに世界中でかなりの注目が集まっており、サイトのアクセスに制限がかかりスムーズに使用できない瞬間も日に何度もあるほどです。
とはいえ、これだけ聞いてもなんとなくピンとこない方も多いかもしれません。
そこで早速、実際に一度ChatGPT自身にChatGPTで何が出来るのかを聞いてみることにしました。
ちなみにChatGPTは日本語でも英語でも対応可能です。
僕は普段から英語を使って仕事をすることが多いので、まずは英語で質問してみました。
これがその質問と回答の実際の画像です。

僕の質問は、
「What can I do with ChatGPT?」
それに対しての数十秒とかからずに帰ってきた回答がその下に並んでいます。
1 ~ 6まで、メインで出来ることを6つ提示してくれました。
そして、ここからがポイントです。
例えば僕が、この英語での回答を日本語に訳して誰かに伝えたいとします。
これまでの僕は、作業効率を考えて、まずは翻訳ツールを使用していました。
翻訳ツールを使用し、ざっくりと全体を日本語に直すという作業を行います。
そして、その精度によって必要であればそれらを自然な日本語に自ら修正する。
そういったプロセスが必要でした。
しかし、
このChatGPTがあれば話は変わってきます。
初めにもお伝えしましたが、ChatGPTは会話形式のチャットボットです。
ですので、質問に対しての回答に対して、さらに要求や質問を投げることで、そのまま実際の人間とやり取りしているかのように会話が進んでいくのです。
では、この回答を日本語に翻訳してくださいと伝えてみましょう。
すると、

いかがでしょうか?
見事な日本語に翻訳してくれるのです。
しかも、その翻訳に要する時間は数十秒というところでした。
そしてさらに、この文章の中でわからないことや疑問があった場合、もちろんその会話の流れで質問し、回答を得ることが出来ます。
例えば、
「特定のプロンプトとは何ですか?」
と、今度は日本語でそのまま質問してみると、このように回答してくれます。

素晴らしいですね!
【ChatGPT】を英語学習に使用するおススメの方法
例文検索
ということで、ここまでざっくりとChatGPTで出来ることをご説明させていただいたところで、では僕自身がどうやってこのAIを英語学習に役立てているのかをお伝えしたいと思います。
ChatGPTに、特定の単語やフレーズを使って、いくつかの例文を作ってもらうことが出来ます。
これは非常に便利な使い方で、アイデアに悩む時間が解消されます。
例えば、
“I am going to”
を使った例文を教えてください。と質問してみます。
「Can I have some examples using the phrase I am going to?」
こちらが実際の画面です。

すると、上記の10個の例文を出してくれました。
質問を書いてから、約45秒で、これだけまともな例文を10個提示してくれるというのはかなりありがたいです。
例えば、文法テキストなどで様々な文法、フレーズを学ぶ。
そして、ChatGPTにてどのようにそれらが使われるのかをこうして検索する。
これが出来ると、実際にそれぞれのフレーズがどのようなシチュエーションで使用できるのかというアイデアを貰えるので、とても有効活用できるかと思います。
僕は自分自身の勉強にはもちろん役立てていますが、実際に英語を教える立場でもあります。
プリントを作成したりする上で、とても時短になる上に質の良い例文が出来上がるので非常に助かっています。
とにかく時短になる。
英語学習者はもちろんのこと、英語教育者にとってとても強い仲間ができたといった感じかもしれません。
ニュアンスの違いを確認
次に僕がよく使用するパターンは、似たような意味の単語やフレーズの微妙な違いを確認したい時です。
これまでは、英語ネイティブの友人や、オンライン英会話を利用して様々な質問をぶつけて確認していました。
もちろんこれからもそれは行っていくのですが、
友人に関しては、いつでもこちらのタイミングで連絡を取れないことももちろんありますし、頻繁に英語に関しての質問のためだけに連絡するのも気が引けます。
一方で、オンライン英会話であれば、こちらの都合で行うことは出来ますが、
実際に他人と対話をするのって結構労力が必要ですよね。
ちょっとした質問のために、毎回それを行うのはやはり手間がかかります。
そこで、このChatGPTがあれば、いつでも自分のタイミングで好きなように質問できます。
そこで今回は、このような質問を投げかけてみました。
「What is the difference between I like and I am fond of?」
どういう意味かというと、
I like cats.
I am fond of cats.
これらは、どちらも”私はネコが好き”という意味で使用されるフレーズなのですが、
一体この二つの文章にどのような違いがあるのか?
もしくは意味のニュアンスに違いなど特になく、文法上のルールとして形が違ってくるだけなのか?
それらを実際に調べてみようと思いました。
ここで、得た回答はというと、

こちらの日本語訳を見ていただきたいと思います。

こんな感じで、この二つのフレーズには違いはあるとのことです。
しかし、内容に入る前にまず、一点引っかかった部分があったのですが、
質問の時点で、
「好き」と「好きです」
という翻訳の違いがすでに出ているところが非常に繊細だなと感じました。
最初は誤訳かな?
と思ったのですが、
もしかすると、とても繊細な感情までもを捉えた翻訳なのではないかとも思えたのです。
例えば、
このフレーズを実際に口に出して言ってみるとしましょう。
(例)I like ~ (好き)
- 「甘いものが好きで、チョコレートとか一日何個も食べられるわ~。」
- 「やっぱり結局カレーが一番好き!お昼迷ったらカレー屋は行っちゃうよね~。」
- 「スポーツ好きなんですよ。オリンピックとか感動ですよね!」
これらはそれらを楽しんでいるという感覚に近いのかなと思いました。そして、
(例)I am fond of ~ (好きです)
- 「僕は、あなたのことが好きです。」
- 「ココから見るこの景色が本当に好きで、何度もここに来てしまうんです。」
- 「この絵を見ていると心が落ち着くので、とても好きです。」
こちらに関しては、気持ちがほっこりするような暖かい感情が乗っかってくるのかな?
という印象です。
もし、これらの感情を日本語の文字で表現した時に、
「好き」と「好きです」
という風に差をつけたのであれば、
もはや、ChatGPTには感情があるかもしれないですね。
この二つのフレーズのニュアンスには、違いがあるとのことです。
どちらも好きという感情を伝えるフレーズではあるものの、
「I like」はよりカジュアルなイメージ。
“シンプルに好き、好意的”
いった感じでしょう。そして、
「I am fond of」はより深い愛情があるイメージ。
僕の頭に浮かんできた日本語の意味は、
“惹かれている”
といった感情に近いのかなと思いました。
【ChatGPT】 vs 英語ネイティブ
ここからは、僕が最近耳にした、ある英単語の使われ方について検証したいと思います。
その単語とは、
“The”
日本の英語学習者を悩ませ続ける代表格の一つと言っても過言ではない単語です。
実際に、こんな悩みを解決できずにいる学習者の方も多いのではないでしょうか?
「あれ、この名詞の前には”a”をつけるんだっけ?」
「それとも”The”をつけるんだっけ?」
「もしくは何もつけなくていいんだっけ?」
まずは、一般的な説明を英文法のルールに基づき説明したいのですが、
せっかくなので、ここでもChatGPTに質問してみましょう。
どうしても英語のほうが回答の精度が高いので、まずは英語で質問してみます。
実際の質問回答がこちら、

これを日本語に翻訳してくださいとお願いすると、

*ちなみに、初めに「Translate it into Japanese.」とだけ書いたら例文は翻訳され無かったので、”including the examples”を足しました。聞き方によって回答のバラつきはあるようです。
はい、いかがでしょう?
それなりに英語学習を行っている方にとっては、イメージ通りといった回答かと思います。
僕の認識もつい最近までは同じようなものでした。
しかし、ここからが本題です。
最近僕は、これ以外に“The”の使われ方があるということを耳にしました。
それはどのようなものかというと、
例えば、
I like apples.
I like rabbits.
このように、私は~が好きだという文章を作りたい場合、数えられる目的語の場合はその名詞を複数系にするというルールがあります。
こうすることで、
I like apples.
私はリンゴが好きだ。(ある特定のではなく、リンゴ全般が好き)
I like rabbits.
わたしはウサギが好きだ。(ある特定のではなく、ウサギ全般が好き)
という意味になります。
しかし、なんとこれらと同じ意味の文章を“The”を使って表すことが出来るというのです。
どのような文章かというと、
I like the apple.
「おや?」
僕のこれまでの感覚では、先ほどのChatGPTの回答と同様で、この“The”の意味は特定のリンゴを指しているということになるかと思います。
例えば、
I bought three apples yesterday, but when I was going home I dropped an apple damaged so I threw away the apple.
私は昨日リンゴを3個か買いましたが、家に帰る途中、リンゴを1個落としてダメにしてしまったので、“その”リンゴを捨てました。
しかし、僕は最近、
I like the apple. = I like apples.
なんだということを 耳にしたのです。
しかも、それを言っていたのは英語ネイティブの方でした。
その方が言うには、
“The”には「~という概念が」という意味があるということ。
つまり、
I like the apple = リンゴという食べ物が好き
つまり、
わたしはリンゴが好き
という意味になるとのこと。
そうなってくると、いろいろ変わってきますよね(笑)
そこで僕は、この機会にそのファクトチェックをChatGPTで行ってみたいと思いました!
ここでもやっぱり英語のほうが精度が高いので、まず英語で質問してみることにします。
Can I use “The” as a concept of things?
すると、

でた!!!
日本語訳をお願いすると、

”これらの例では、「the」はそれぞれの猫や海洋の一般的な概念またはカテゴリーを指しますが、特定の個体を指しません。”
おお!
そうです!
ChatGPTから、
“The”には「~という概念が」という使われ方をする上に、
特定の個体を指しません!
という回答が返ってきたのです。
ここで、もう少し明らかにしたいので実際にこれらの文章は同じ意味で使用できるのかを直接聞いてみたいと思います。
I like the apple. = I like apples.
すると、

「ん~~~~」
なんか微妙?もしくはとても絶妙?な答えですね。
結論としては、
「リンゴという食べ物は~だ。」
といった切り口で話をする場合は“The apple”といっても特定のリンゴを指しているのではなく、リンゴのというカテゴリーのもつ概念を説明するという形で使用される。
そして、
「私は昨日リンゴを1個買った。そして今日そのリンゴを食べた」
といった文章の場合は、やはりある特定のリンゴ”The apple”を指すために使用されるということなのかと思いました。
ということで、
I like the apple. = I like apples.
という風に使えるわけではないようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回実際に僕の様々な疑問を例にChatGPTを使用してみたところ、間違いなく英語学習に大きな変化をもたらしてくれるのではないかと思っていただけたかと思います。
【ChatGPT】 vs 英語ネイティブ
こちらの検証に関しても、かなり面白い結果となり、学びがあったと感じました、
I like the apple. = I like apples.
として使うのは、まったく正しいとは言えない。
これらが解明したというところと、実際に英語ネイティブといっても一人の人間であり、
それぞれ考え方も違うし、必ずしも正しい英語を知っているとは限らないということ。
僕自身も普段からたくさん間違った日本語を話しているなと気が付く時があります。
いくら一人の英語ネイティブが言っていたとしても、それを鵜吞みにせず、他の人にも聞いたり、調べたりしながら、実際にたくさんの人達と会話して自分の中に落とし込んでいくこと言うことが大切なのです。
そんな中で、このChatGPTの出現は、そのプロセスを行うのに非常に有効な手段になることに間違いはありません。
ChatGPTの回答は膨大なデータを分析してそこから回答を導いているのですから、そんなチャットボットといつでも自由に会話が出来るなんて、”この世で一番の物知りと友達になった”ようなものですよね。
これからも、ChatGPTを使いながら気づいた点や、さらなる効果的な使い方をアップデートしたいと思います。
皆さんも是非チェックしてみてください。