ひとりごと

タイミングとリズム

僕には、人生で大切にしていることがある。

 

タイミングとリズム

いや、大切にしなきゃと意識していること、といったほうが正しいかもしれない。

それは、

タイミングとリズムである。

人には適性があると思う。

残念ながら「やりたいこと」と「出来ることは違う」と思う。

そしてその「出来ること」と「周りから実際に求められていること」も一緒とは限らない。

人によっては、たまたま生まれながらにルックスに恵まれて、小さな頃から自分の意志とは関係なくスターの階段をのし上がる人もいれば、何十年も曲を作り続けたり、舞台に立ち続けても、結局日の目を浴びずに人生を終える人もいる

この事実は、結構残酷だと思えるかもしれない。

しかし、どうあがいても生まれ持った才能に関してはどうすることも出来ない。

であれば、自分がどういう星の元に生まれて、どうやったらその中で最大限に世の中に価値を提供出来て、そしてその事実がまた自分自身の幸せに繋がっていくのかということを、しっかりと分析する。

それが本当に大事なのかもしれないと、少しずつだがこれまでの数々の挑戦の中から気が付き始めたのだ。

そして僕がその指標としているのが、タイミングとリズムなのである。

まず僕の言うタイミングに関しては、おおよそみなさんのイメージしているタイミングとズレはないと思う。

例えば、

自分が何かをしようと思った時に、自分の置かれている環境がそれを行いやすい環境に自然と変わって行く時。

簡単な例を挙げると、

カフェに入ったら満席だったため、諦めて帰ろうとしたら、ちょうど目の前の席の人が立ち上がって帰ったから座れたとか。

英語の勉強を始めたいと思ったら、たまたまそのタイミングで出会って仲良くなった人が英語講師をしていたとか。

独立したいと思ったら働いていた会社が突然つぶれたとか。

などなど、いわゆる普段の生活でラッキーと感じる時は大体タイミングがいい時ではないだろうか。

そう考えるとタイミングの良さが重要なのは簡単に想像がつく。

そこまで背中を押されてやらない手はない。

そしてもう一つはリズムだ。

僕は、これに関しては本当に普段から常に意識している。

僕の言うリズムというのは、何かこれをやりたいと決めて目標を立てて、そして実際に行動に移してから今日まで、どれだけスムーズに物事が進んでいるかという部分である。

そもそも、初めは誰でも、まずは始めてみないと一体どれだけその目標に対して熱量を持っているのか本人でも分からないものだ。

大抵どんなことでも目標達成までには多くの試練が待ち受けている。

しかし、自分がその目標を達成するためにどのくらいの試練に耐えられるのかは、実際に試練が立ちはだかってみないと誰もわからないのである。

そして、その試練というのは、物理的に大きなハードルが立ちはだかっているということだけではなく、その起こった試練に対して自分の気持ちがどう動いたか?

この試練を乗り越えたいと判断するか、無理だと判断するか。

自分の目標に対しての熱量、気持ち、本気度を自分自身で測る機会だと考えている。

そこで、僕にとってリズムがいい状態というのは、どれだけ何度も試練が立ちはだかっても心が折れる前にその試練を乗り越えられているということ。

どんなに自分の目標が本気でやりたいことで叶えたい夢だったとしても、行動を始めてすぐに試練が訪れ、その試練を乗り越えるまでに多くの時間がかかり、そしてやっとの思いでその試練を乗り越えられたとしても、なんだかなんの結果も残せた気がしない。かと思えばまたすぐに次の試練が立ちはだかり、またそれに多くの時間を費やして乗り越えなければいけない状況が続く。

このように、道がデコボコし過ぎている状態をリズムが悪いと僕の中で解釈している。

逆にリズムがいい状態というのは、なんだかんだ辛いことは起こるが自分の中で限界に達するほどの努力までしなくても、80%くらいの努力でその試練を超えられる。

もうダメかも、と本気で苦しくなる前に、答えがちゃんと出て先に進める。

僕は普段から、今の自分の挑戦は、こう言う状態であるかどうかを常に考えている。

たまに、努力をすれば必ず報われると考えている人もいる。

しかし、僕はそうは思わない。

どれだけ熱心に努力をしても、そもそも自分がそれをやるべき星の元に生まれておらず、自分がそれをやることを多くの人から求められていないのなら、結局成功には結びつかないと思う。

このように、僕はこのタイミングとリズムを自分がこのまま今の目標を追い求め続けるべきかどうかの指標にしている。

そして、まさに今回のこの独立に向けての流れは、タイミングもリズムもいい。

なんとなく漠然と思い描いていたアイデアが、息子が生まれたことでより鮮明な目標に変わった。

そして、コロナ渦で世界が変わったことで、そのアイデアの需要が高まりそうな状況が訪れた。

そして、これまではなかった働いている会社に対して、その方針を疑ってしまう出来事が起こった。

そこで思い切って独立を決意し、動き出してみると、実際わからないことだらけなはずなのになんだかスムーズに物事が進んでいる。

少し頭を悩ませる程度で、大体答えが出る。

もう絶対無理だぁ、とあきらめる前に必ず前に進めている。

これまでの僕の人生の中で一番しっくり来ているのだ。

これからも何度も壁にぶつかる試練を乗り越えなければいけないだろう。

その中でたくさんの葛藤があり、心が折れてしまいそうになることもあるかもしれない。

でも、僕の中ですでに答えは出ている。

何よりも自分の心に耳を傾けること。

そうして選んだ選択であれば、どう転んでも間違いではない。

今の僕なら、そう思えるからだ。